BarTenderを使ったラベル印刷
多くのラベルプリンターはOSからプリンターのひとつとして認識されるため、様々なソフトウェアから印刷が可能です。
一般的なオフィスソフトウェアは、A4やB5といった用紙の利用がメインで、小さいラベルに文字をデザインすることに適しておらず、印刷データをバーコードに変換する際も工夫が必要になります。メーカーによっては自社プリンター専用のラベル印刷ソフトを用意していますが、プリンターを選ばず自由なデザインで印刷するには、Seagull Scientific社のBarTenderソフトウェアを推奨しております。
弊社の検体管理システム「SampleConductor Pro」は、ラベル印刷機能にBarTenderを使用しています。

BarTenderの主な機能
- EXCEL・CSVファイルからのデータ挿入によりデータを連続して印刷
- データをバーコードに自動変換
- 画像やプリセットされた図形を自由に配置可能
- テキストのサイズや折り返しを自動調整
- ラベル印刷に最適化された専用ドライバーを利用可能(約200種類のプリンターに対応)
ライセンス形態
使用PC台数によるライセンス
該当エディション:Starter、Professional
BarTenderを使用するPCごとにライセンスが必要となります。現在のワークステーションライセンスでは使用するプリンター台数に制限はありません。ライセンスはPCにインストールするため、ネットワークに接続されていない状態でもソフトウェアを使用できます。
使用プリンター台数によるライセンス
該当エディション:Automation、Enterprise
BarTenderで使用するプリンターの台数ごとにライセンスが必要となります。ソフトウェアを使用(インストール)するPC台数に制限はありません。ライセンスサーバーを設置し、ネットワーク経由でライセンスを共有します(ネットワークに接続されていない状態では機能が制限されます)。
また、Automation、Enterpriseはプリンターと使用するPCの台数次第では、PCごとにライセンスが必要となるStarter、Professionalよりも割安になる場合があります。
エディションの簡単な選び方
項目 | Starter | Professional | Automation | Enterprise |
---|---|---|---|---|
Excel・CSVのデータを印刷したい | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
データをバーコードに自動変換したい | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ACCESSやDBのデータを印刷したい | 〇 | 〇 | 〇 | |
ユーザーごとに使用する機能を制限したい | 〇 | 〇 | 〇 | |
外部ソフトウェアからデータを印刷したい | 〇 | 〇 | ||
アクション監視などプロセスを自動化したい | 〇 | 〇 | ||
プリンターや印刷情報を集中管理したい | 〇 | |||
21 CFR Part 11に対応した管理を行いたい | 〇 |
SampleConductor Proは外部ソフトウェアとなりますので、BarTender Automation(あるいはEnterprise)エディションが必要となります。
エディションごとの機能比較
ラベルプリンターの用途によっては、単に印刷を行うだけではなく、データベースとの接続やプリンターの管理などでより高度な機能が必要となる場合があります。そのような場合、BarTenderは上位エディションにアップグレードしライセンスを切り替えることでスムーズに上位エディションに対応することができます。
以下の表は、各エディションの機能をまとめたものです。必要なエディションを検討する際の参考にしてください(想定が間違いないかどうかはご購入前に弊社までお問い合わせください)。
注:複数の機能を組み合わせて使用する場合は、すべての機能に対応するエディションが必要となります。例えばRFIDタグへのエンコードはProfessionalで対応していますが、外部ソフトウェアからBarTender経由でRFIDタグへのエンコードを行う場合はAutomation/Enterpriseエディションが必要となります。
機能 | Starter | Professional | Professional | Enterprise |
---|---|---|---|---|
Seagull™ ドライバーの使用 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
Windowsプリンターへの印刷 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
バーコードの挿入 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
画像のインポート | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
EXCEL・CSVファイルからのデータ挿入 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
メールによるアラート通知 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
その他データベース・システム(ACCESS等)からのデータ挿入 | ◯ | ◯ | ◯ | |
専用データベースの構築 | ◯ | ◯ | ◯ | |
印刷専用インターフェイスの使用 | ◯ | ◯ | ◯ | |
データ入力フォームの使用 | ◯ | ◯ | ◯ | |
レイヤーの使用 | ◯ | ◯ | ◯ | |
条件設定によるオブジェクトの内容や印刷対象の切り替え | ◯ | ◯ | ◯ | |
スクリプトによるオブジェクト内容の切り替え | ◯ | ◯ | ◯ | |
RFID等へのエンコード | ◯ | ◯ | ◯ | |
Active DirectoryあるいはOSのユーザーを利用した権限割当 | ◯ | ◯ | ◯ | |
アクション実行時にパスワードを要求 | ◯ | ◯ | ◯ | |
ビジネスシステム(ERP、WMS、またはMES)との統合 | ◯ | ◯ | ||
外部システムからのBarTender経由でのラベル発行 | ◯ | ◯ | ||
印刷に付随したプロセスの自動実行 | ◯ | ◯ | ||
アクション監視等による印刷の自動化 | ◯ | ◯ | ||
過去に印刷したものの同一コピーを再印刷 | △ | ◯ | ||
プリンター・テンプレート等の集中管理・共有 | ◯ | |||
フェイルオーバー、高可用性オプション | ◯ | |||
データログ・監査証跡 | ◯ |
有償サポートの継続
BarTenderの各エディションには購入時に1年(あるいはそれ以上)の有償サポート期間が付属しています。サポート期間終了後もソフトウェアはそのまま使用できますが、有償サポートを継続すると以下のようなサポートを受けられます。
- 新しいバージョンのソフトウェアを導入できる
- 上位エディションを導入する場合アップグレード価格で購入できる
- メーカーサポートを利用できる
サポート期間終了後に期間が空いていた場合でも、期間分の費用を支払うことでサポートに再加入できる場合があります(エディションにより再加入できる空白期間に違いがあります)。再加入をご希望の場合はご購入先(弊社)までお問い合わせください。